JNBストアローンはヤフーショッピングまたはヤフオクに出店している法人または個人事業主用のトランザクションレンディング・ローンとなっています。
目次
JNBストアローン商品概要
商品概要
融資限度額 | 3000万円まで(出店歴18ヶ月未満の場合は1,000万円まで) |
金利 | 1.45~8.20%(ジャパンネット銀行でヤフーショッピングまたはヤフオクの売上代金を受け取っている店舗は1%優遇) |
融資期間 | 最長12カ月 |
申込条件 | Yahoo!ショッピングまたはヤフオク!に出店している法人・個人事業者 |
※ | ジャパンネット銀行の法人・個人事業者向け普通預金口座「ビジネスアカウント」が必要 |
JNBビジネスローンは、トランザクションレンディングとしては金利が低めで、融資限度額も比較的高額まで対応しているローンであると言えます。
資金使途
JNBビジネスローンの資金使途は
「Yahoo!ショッピングまたはヤフオク!で販売する物品の仕入資金」
と限定されています。
後述しますが、このため融資金額がかなり限られてくることになります。
返済方法
返済方法は毎月10日、20日、月末のいずれか任意の日にジャパンネット銀行普通預金口座から引き落とし
JNBストアローンの特徴
JNBストアローンは銀行借入と比較して、または他のトランザクションレンディングと比較して多くの特徴のあるローンです。
トランザクションレンディングでありながら銀行借入
JNBストアローンは銀行融資です。
JNB=ジャパンネット銀行は、ヤフーショッピングやヤフオクで出品している事業者向けにJNBストアローンを展開しているのです。
このため、大手通販サイトの Amazonや楽天が提供している Amazonレンディングや楽天スーパービジネスローンのケースとは異なり、あくまでもジャパンネット銀行からの借入になります。
最短翌日融資
JNBストアローンは申込から審査回答まで最短即日、融資までは最短翌日となっています。
早く商品を仕入れて、早くヤフーの販路に乗せたいという店舗にはうってつけのローンです。
ただし、ジャパンネット銀行のビジネスアカウントがない人は審査通過後にビジネスアカウントを作成し、その後の融資となってしまうため、融資までに5営業日以上は必要になってしまいます。
ヤフーでの出店者限定
JNBビジネスローンはヤフーショッピングかヤフオクで出店している法人と個人事業主限定のローンとなっています。
トランザクションレンディングですので、ヤフーに出店していない人は審査材料が無いことになります。
このため、ヤフーに出店していない人はJNBビジネスローンに申し込むことすらできません。
資金使途が限定されている
JNBビジネスローンは資金使途が他のトランザクションレンディングよりもかなり厳格です。
「Yahoo!ショッピングまたはヤフオク!で販売する物品の仕入資金」
と決まっているため、最短翌日融資でも会社の緊急の資金繰りなどにJNBビジネスローンを使用することはできません。
ヤフーへ出店している人だけの、ヤフーに関する仕入れだけに利用できローンです。
そのため、他のトランザクションレンディングよりも審査が早く金利が低くなっています。
返済は口座振替
Amazonや楽天のトランザクションレンディングの返済はAmazonや楽天での売上からの源泉徴収ですが、JNBビジネスローンの返済はジャパンネット銀行の普通預金口座からの引き落としとなります。
JNBビジネスローンはヤフーとは別会社のジャパンネット銀行の融資ですので、当然と言えば当然です。
借入期間が短め
JNBビジネスローンの借入期間は最長12カ月と短めに設定されています。
銀行の通常の事業資金融資は5年~8年程度までの返済期間を設定することができますし、楽天スーパービジネスローンは最長3年までの期間が設定できます。
この点、JNBストアローンの借入期間は短いと言えますが、資金使途がヤフーで販売する仕入れ代金に限定されていることを考えれば、融資期間は1年もあれば十分と言えるでしょう。
無駄な在庫を仕入れて返済が数年間にも及ぶようであれば、むしろその後の店舗の資金繰りを圧迫することになり、このような運転資金を長期で借りるということは基本的には避けた方が良いからです。
個人事業主も利用可能
JNBストアローンは個人事業主も利用することが可能です。
Amazonのトランザクションレンディングである、Amazonレンディングは法人しか利用できません。
AmazonはAmazonの倉庫に大量に在庫を持つ大型の店舗を主な融資対象していますが、ヤフオクなどは個人経営の事業者が大半ですので、個人事業主も融資対象にしていること考えられます。
このため、JNBストアローンは法人だけなく、個人事業主も利用することができるのです。
書類提出不要
JNBストアローンは審査の際には確定申告書や決算書などの決算書類が不要です。
銀行の事業資金融資の常識では考えられないことですが、トランザクションレンディングは決算実績ではなく、ストアの売上実績などを審査材料としているため、審査に書類の提出が不要なのです。
銀行で事業資金融資を受けたことがある人は用意しなければならない書類の多さにくたびれてしまったという経験をお持ちの人も多いかと思いますが、JNBストアローンはこのような書類の用意は一切ありません。
ジャパンネット銀行口座必要
JNBストアローンはトランザクションレンディングでありながら、ジャパンネット銀行の銀行融資ですのでジャパンネット銀行の返済用口座が必要になります。
銀行からお金を借りる際にはカードローン以外は全て、お金を借りる銀行の口座が必要になるのは当たり前ですので、JNBストアローンで口座が必要になるのは当然と言えば当然です。
金利優遇あり
ジャパンネット銀行をヤフー店舗に売上代金の入金口座としている店舗は上記金利から1%金利優遇されます。
つまり、売上金の入金口座が返済用口座となっている場合には、売上から返済を源泉徴収できることに近い方法となります。
このため、ジャパンネット銀行でも取りっぱぐれが少なくなるため、その分、金利を優遇してくれるのです。
極度内貸付
JNBストアローンは「〇〇万円まで借入可能」という枠を作り、その後は枠の範囲内で繰り返し利用することができる極度内貸付という方法によって融資を受けることができます。
最初に1カ月分のヤフーショッピングにかかる仕入れ資金を借りて、売上の入金とともに完済し、その後翌月分の仕入れ資金を借りるというように、短期の運転資金の借入と返済をJNBストアローンの枠の中で繰り返し利用することができるというのは大きなメリットです。
JNBストアローンの審査
JNBストアローンは、銀行借入でありながらトランザクションレンディングならではの審査を行なっています。
審査のポイントは以下の3つです。
審査の基準はヤフーショッピング内の実績から
JNBストアローンはヤフーショッピング・ヤフオクでの売上の実績や店舗の評価などから審査を行います。
そのため、決算書類の提出が不要になります。
JNBストアローンの審査ではその店舗の財務状況は一切見ないため、銀行では債務超過で融資を受けることができなかった事業者もヤフーでの販売実績が良好であれば融資受けることができる可能性があるということです。
※債務超過では銀行融資を受けるのは無理?
また、JNBストアローンの資金使途はヤフーショッピングとヤフオクでの仕入れ代金と決まっているため、ヤフー内での販売実績よりも融資代金が多くなることもありません。
銀行融資では、運転資金の借入額はこれまでの会社全体の実績と今後の売上予測をもとに算定してますが、今後の予測に関してはかなり希望的観測が入り、実際には不要な資金を融資してしまうことも珍しくありません。
しかし、JNBストアローンはこれまでのヤフー内での売上の推移や季節ごとの売上の違いなどからかなり詳細に売上の予測を立てることができます。
ヤフー内限定ではあるものの、今後の予測に関しては、銀行の審査よりも精度が高い審査を行うことができるのではないでしょうか?
書類提出、面談不要
JNBストアローンの審査材料はヤフーショッピングとヤフオクでの売上データや顧客の評価です。
このため、審査材料は全てヤフーがデータとして持っていますので、審査に必要な書類は全くなく、銀行のローンのように、審査担当者と面談する必要もありません。
契約もWEB完結
契約もWEB上で完結するため、申込から契約まで全てパソコンの前で完結させることができます。
銀行から事業資金を借りるときには契約書類の記入が面倒で、最低でも10枚以上の書類を記入する必要があり、法人の場合には代表者が連帯保証人になるため、法人分と代表者分でさらに倍の書類の記入が必要になります。
忙しい時にはこの書類の契約手続きだけでかなりの手間となってしまいますが、JNBストアローンはこのような契約にかかる手間も一切ありません。
JNBストアローンのメリット
JNBストアローンは、トランザクションレンディングならではのメリットと、銀行融資のメリットの2つを併せ持っています。
融資までの時間が早い
JNBストアローンは説明したように、最短翌日融資です。
JNBストアローンはジャパンネット銀行の銀行融資ですので、銀行ローンで事業資金融資が最短翌日融資というのは圧倒的に早いと言えますし、アマゾンの Amazonレンディングが初回申込時には最短5営業日であることを鑑みれば、トランザクションレンディングの中でも融資までの時間には優位性があると言えます。
手続き簡単
先ほど述べたように、JNBストアローンは書類提出不要、面談不要、WEB完結です。
銀行のビジネスローンでは書類の数が多く、銀行窓口に来店しての契約が必須となりますのでこの手続きの簡単さもJNBストアローンのメリットです。
銀行ローン
JNBビジネスローンはトランザクションレンディングですがジャパンネット銀行の銀行借入です。
そのため、会社の決算書の借入金の内訳には「ジャパンネット銀行」としか表記されません。
借入金の内訳の中にノンバンクからの借入があると、銀行はその企業の評価を落とすこともあります。
しかし、JNBストアローンであれば銀行ローンですので、銀行に借入が知られてしまってもノンバンクからの借入よりも銀行の評価が悪くなるということはありません。
この点は、他のトランザクションレンディングにはない特徴と言えます。
トランザクションレンディングとしては金利が低い
JNBストアローンの金利は1.45~8.20%となっています。
金利は借入金額によって決まっており以下のようになっています。
50万円以上200万円未満 | 5.95~8.20% |
200万円以上500万円未満 | 3.70~6.45% |
500万円以上1,000万円未満 | 2.45~4.20% |
1,000万円以上3,000万円以下 | 1.45~3.20% |
楽天スーパービジネスローンの金利が8.5%~14.5%、Amazonレンディングの金利が9.9%~13.9%となっていることを考えれば、同じネットショップ系のトランザクションレンディングの中でJNBストアローンは金利的なメリットが大きなローンであると言えます。
この点も、JNBストアローンがトランザクションレンディングでありながらも、銀行の融資であるという点に起因しています。
JNBストアローンのデメリット
JNBストアローンも、場合によっては少額しか借入ができなかったり、融資までに時間がかかってしまうことがあるため注意が必要です。
ヤフーショッピング内の仕入れ資金にしか使用できない
JNBストアローンの資金使途はヤフーショッピングおよびヤフオクでの商品仕入れ資金にしか利用できません。
他のトランザクションレンディングの資金使途はここまで限定されていないことから、JNBビジネスローンは資金使途が狭まり、多くの金額を借りることができないという点がデメリットです。
・ジャパンネット銀行口座がないと時間がかかる
JNBビジネスローンは、ジャパンネット銀行のビジネスアカウントの口座が必要になり、口座を持っていないと口座作成後の契約になってしまうため、融資までに時間がかかってしまうというデメリットがあります。
まとめ
JNBストアローンはヤフーショッピングまたはヤフオクで店舗を開いている法人または個人事業主向けに融資を行っています。
他のトランザクションレンディングと比較して金利が低いという点、融資はジャパンネット銀行が行なうため、貸金業者からの借入ではないという点が大きなメリットです。
審査は決算書類から行うのではなく、ヤフーショッピングまたは、ヤフオクでの実績から行うため、銀行審査に通過できない事業者でもJNBストアローンであれば審査に通過できる可能性もあります。
ただし、ヤフーショッピングまたはヤフオクで販売する商品仕入れ代金にしか借りたお金を使うことができないため、それほど多くの資金の融資を期待するのは難しいでしょう。
会社の不足運転資金を補うためというよりも、売上拡大を目指して、ヤフーショッピングやヤフオクなどで販売する商品の一括仕入れを行う場面などにJNBストアローンは活用できそうです。