金融とITの融合であるフィンテックの隆盛によって、新たな融資方法・融資サービスを提供する会社が出てきました。
これらの融資は「オルタナティブレンディング」と総称されています。
まずはレンディングという言葉が持つ意味、フィンテックにおけるレンディングの持つ独特の意味について解説していきます。
目次
レンディングとは?
直訳すると「融資」
レンディングとは英語のlend=貸すという意味の現在分詞であるlendingという意味です。
つまり、融資という意味になります。
では、銀行融資もレンディングという意味になりますが、金融の世界においては銀行融資はレンディングにはなりません。
銀行に代わる融資サービス
金融の分野でレンディングというときには、銀行に代わる融資のサービスというような意味合いがあります。
フィンテックによって誕生した銀行以外からの融資サービスがレンディングと表記されることが多く、本記事のテーマであるトランザクションレンディングもレンディングの1つです。
審査は基本的に人間が行わない
レンディングにおいて、審査は基本的に人間は行いません。
様々なデータからAIが審査を行います。
このため、レンディングにおいては銀行融資に必要な書類や、審査の時間は銀行融資と比較して圧倒的に少なくなるという特徴があります。
ただし、銀行が融資を行うわけではなく、ほとんどのレンディングが貸金業者として登録した業者が行っています。
預金のように低い資金調達コストの資金を融資しているわけではないため、銀行融資よりも一般的に高金利になっています。
オルタナティブとは?
オルタナティブは「代替的な」という意味です。
銀行融資などの従来の金融機関の融資に代替するという意味が込められて、フィンテック関連の融資は「オルタナティブ・レンディング」と呼ばれるようになりました。
その「オルタナティブ・レンディング」は、
融資の形態・内容によって下記の5種類のレンディングに分けられます。
オルタナティブレンディングの種類形態・内容
直接(融資元)
① トランザクションレンディング(事業主向け)
② バランスシートレンディング(事業主向け)
③ スコアレンディング(個人私的利用向け)
場(プラットフォーム)
④ P2Pレンディング(個人私的利用向け)
⑤ ソーシャルレンディング(事業主・個人の両方をカバー)
形 | 事業主向け(企業から自営業まで) | 個人の私的利用向け |
直 | トランザクションレンディング バランスシートレンディング |
スコアレンディング |
場 | ソーシャルレンディング | P2Pレンディング ソーシャルレンディング |
5種類のレンディングは、
サービスの根幹の違いにより大きく2つに分類されます。
「直接」:融資する側が自社で融資するレンディング・サービスです。
「場」:融資する側と借りたい側をマッチングするプラットフォームを提供するサービスになります。