目次
アルトアの商品概要
オンライン融資サービスアルトアの主な商品概要は以下のようになっています。
基本的には少額融資、低金利という点が大きな特徴です。
商品概要
融資金額:50万円~300万円まで
金利:3.8~14.8%
申込基準:弥生会計を利用している法人
資金使途:事業に必要な資金
アルトアを利用できるのは法人だけです。
個人事業主は弥生会計を利用していてもアルトアの融資を受けることができないため、注意する必要があります。
また、資金使途が運転資金だけに限定されていないという点も特徴です。
アルトアの返済方法
アルトアは1回返済と、分割返済の2つの返済方法を選択することができます。
元金均等返済方式
3・6・9・12 か月(3・6・9・12 回)
期日一括返済方式
3・6 か月(毎月利払い)
一括返済の場合には3ヶ月か6ヶ月のいずれかを選択し、利息の支払いだけは毎月行っていくことになります。
3ヶ月~6ヶ月程度の資金ギャップを埋めるために活用できるのが期日一括返済、毎月の軽微な運転資金の不足分や、機械設備などの購入や修繕費用には分割返済を活用することができるのではないでしょうか?
アルトアの必要書類
アルトアの契約に必要な書類は非常にシンプルで、初回のみ商業登記簿謄本と代表者の本人確認書類を提出する必要があります。
2回目以降はこれらの書類も完全に不要になります。
審査には何も書類は必要ありません。(後述)
アルトアの特徴
アルトアには銀行融資はもちろん、他のトランザクションレンディングと比較しても特徴的な点がいくつかありますが、主な特徴は以下の5つです。
最短即日融資
アルトアは最短即日で、融資きんが振り込まれます。
銀行融資では最短で1週間程度、平均的には申し込みから2週間程度の時間が融資までにはかかります。
また、トランザクションレンディングでも2~5営業日程度の時間が必要になることも珍しくない中で、最短申込日当日融資というのはレンディングの中でもスピード的にメリットがあります。
審査書類必要なし
アルトアは審査の際には弥生会計の会計データを審査システムに読み込み審査を行います。
したがって、銀行融資では当たり前に必要になる、決算書、資金繰表、売上や仕入れの実績を示す様々な資料が一切不要です。
銀行融資では、審査に必要な書類を揃えるだけでもかなりの手間となりますが、このような手間が一切かからないのもレンディングの大きなメリットです。
先ほど述べたように、初回のみ、商業登記簿謄本と代表者の本人確認資料を用意するだけになりますので、特別な書類を用意する手間を省くことができ、忙しい経営者には大きな助けになるのではないでしょうか?
融資までは3ステップ
アルトアの申し込みから融資まであ3ステップです。
①アカウント登録
②借入申込
③借入
①サイトに接続し、アカウント登録を行います。
この際は、社名や住所、代表者名などの会社の基本的な情報を入力するだけですぐにアカウント作成を行うことができます。
②借入希望額を入れて融資の申し込みを行います。
ここで、弥生会計の会計データとの連携が行われます。
③審査に通過すると、融資金額、金利、融資実行可能日などが表示されます。
ここで、返済用口座の登録、登記簿謄本と代表者の本人確認書類のアップロードを行います。
このように、申し込みから融資実行までのプロセスがカードローン並みに簡単ですので、「急いで何処かからお金を借りたい」という場合にかなり気軽に申し込むことが可能で。
設備資金にも利用可能
アルトアが他のレンディングと大きく異なる点は、設備資金にも利用することが可能という点です。他のレンディングでは、運転資金にしか利用することができません。
トランザクションレンディングの中には、特定のECサービス(AmazonやYahooなど)の売上にかかる仕入れ資金にしか利用できないと、極端に資金使途が限定されている商品もありますが、アルトアは事業に必要なお金であれば運転でも設備資金でも利用することができます。
特定のトランザクションに対してではなく、会社の決算書全体に対して審査を行う(後述)アルトアならではの特徴であると言えます。
それほど大きな金額ではありませんが、軽微な設備投資もアルトアの融資から行うことができます。
・借入日がすぐに表示される
アルトアは申し込みを行い、審査が終了すると、融資実行可能日がすぐに表示されます。
これは、経営者にとってかなり気が利いたサービスであると言えます。
月末になって急に取引先から「入金が来週になってしまう」ということはそれほど珍しいことではありません。
月末までにお金を用意しないと従業員への給与や取引先への支払いなどをすることができない場合にはとにかく急いで資金調達をしなければなりません。
また、その時にはいつお金が入ってくるのかということも非常に重要なポイントになります。
このような場合に、アルトアは融資日が表示されるため、経営者としては、月末の資金繰りがとても楽になります。
ちょっとしたサービスですが、この点は経営者にとって精神的にかなり嬉しいサービスであると言えます。
アルトアの審査
アルトアの審査はECサイトや決済サービスのトランザクションレンディングとは異なる視点で行われます。
むしろ、審査の着眼点自体は銀行が行っている審査に近いと言えるかもしてません。
審査の特徴は以下の5点です。
書類による審査は行わない
アルトアは書類によって審査を行いません。
これは、特定のデータに基づいて審査を行うレンディングの特徴です。
決算書などの過去の情報に縛られる審査を行う銀行融資に対して、今現在のタイムリーな情報を審査するのがレンディングの特徴です。
弥生会計の仕分けデータが主な審査材料
アルトアが審査材料とするのは弥生会計の会計データです。
その中で特に仕分けのデータを審査に活用するとしています。
仕分けは毎日の営業活動の中で日々発生するものですので、アルトアはまさに直近の売上データをもとに審査を行っていると言えます。
もちろん、弥生会計では決算書などの財務データを持っており、その情報もアルトアの審査システムへ反映されます。
銀行のように決算書などの財務データの審査と、日々の仕分けデータも審査に活用しますので、まさに銀行の審査とトランザクションレンディングの審査を合わせた審査を行っていると言えるでしょう。
銀行で断られても融資の可能性あり
今期の売上がいくら良くても、前期の売上が悪ければ直近の決算書の内容は悪いままです。
したがって、今期の営業実績がどうであれ、前期の経営不振が原因で今期融資を受けることができないということは決して珍しいことではありません。
しかし、アルトアでは、今日や昨日のタイムリーな仕分けデータを審査に反映させるため、決算書の内容が悪くても今期売上が順調でさえあれば融資を受けることができる可能性があります。
審査結果が瞬時にわかる
アルトアはAIが弥生会計のデータから瞬時に審査を行います。
したがって、申し込みから瞬時に審査結果がわかります。
この点は審査回答に時間がかかる銀行融資との違いです。
トランザクションデータだけでないバランスシートの審査も
アルトアが審査材料とするの会社全ての会計データです。
Amazonや楽天のレンディングでは、Amazonや楽天のショップ内の売上データや口コミのみが審査材料となり、決算書などの財務データは審査の際の考慮されません。
しかし、アルトアはトランザクションデータと呼べる仕分けデータ、また財務データなども審査材料となります。
特定のトランザクションデータだけで審査を行うわけではないため、このような審査をバランスシートレンディングと呼ぶこともできます。
アルトアのメリット
アルトアには銀行や他のレンディングと比較して以下の4つのメリットがあります。
オンラインショップを利用していなくても利用可能
アルトアは弥生会計を利用していることが融資の条件です。
Amazonや楽天のレンディングではAmazonや楽天でショップを持っている必要がありますし、GMOイプシロンなどもECサイトの決済サービスを利用している必要があります。
つまり、多くのレンディングはECサイト向けの融資なのです。
この点、アルトアは弥生会計さえ利用していればオンラインショップを持っていなくても融資を受けることができます。
ここは他のトランザクションと比較してメリットと言えるでしょう。
最短即日融資
最短即日融資は銀行はもちろん、トランザクションレンディンの中でも時間的なアドバンテージであり、大きなメリットです。
書類や契約書の用意や記入が必要ない
事業資金融資につきものの、審査書類の用意がないのはもちろん、契約もWEB上で行うことができるため書類記入の手間を省くことができるという点もメリットです。
銀行よりもタイムリーな審査を受けられる
弥生会計の仕分けデータを審査に活用するため、非常にタイムリーな審査を受けることができます。先月よりも今月の方が売上が伸びていると言っても銀行では評価されないばかりか審査材料にすらしてもらえないことも多いですが、アルトアではこのようなタイムリーな売上の推移などもしっかりと審査してくれます。
アルトアのデメリット
アルトアは銀行や他のトランザクションレンディングと比較して多くのメリットがありますが、以下の3点だけはデメリットです。
メリットとデメリットをしっかりと理解して申し込みを行いましょう。
金利が高い
アルトアの最高金利は14.8%です。
銀行の事業資金融資の金利が2~4%程度ですので明らかに高い金利で、この点は間違いなくデメリットです。
1年以内の短期資金しかアルトアでは取り扱いがないため、銀行から長期で融資を受けても利息的な負担は変わりませんが、やはり短期間に負担する利息としては高いと言わざるを得ません。
貸金業者からのの融資
アルトアは銀行ではなく民間の貸金業者です。
オリックスが親会社の安心できる会社ですが、決算書には、貸金業者からの借入であると表示されてしまいます。
銀行は融資先企業が銀行や信用金庫などの金融機関以外のからの借入を行っていることが分かると格付けを下落させることがあります。
アルトアは消費者金融の商工ローンとは質が違いますが、銀行によっては格付けを下落させる可能性がないとは言えないでしょう。
個人事業主融資不可
アルトアは個人事業主へは融資をしていません。
融資限度額300万円というのは法人には少なすぎ、個人事業主にはちょうどよい金額であるように思うのですが、アルトアが融資対象としているのは法人だけです。
法人の方が決算書が個人事業主よりも正確であるというのがその理由のようですが、法人が利用するには金額的に足りない場面も少なくないかもしれません。
書類不要、即日融資という大きなメリットのあるアルトアですが、個人事業主が利用できないという点はデメリットであると言えるでしょう。
まとめ
アルトアのまとめです。
①弥生会計の会計データをAIが判定して融資をしてくれる(特定のトランザクションだけに偏らない)
②弥生会計を利用している法人が融資対象
③最短即日融資
④書類提出不要
⑤契約書記入不要
⑥個人事業主利用不可
即日融資、書類不要などのメリットがあるアルトアですが、融資金額が少額、個人事業主が利用できないなどのデメリットもあります。
しかし、アルトアの融資はまだ試験段階です。
今後は数多くの提携先銀行と連動して、アルトアのシステムを活用して銀行が融資を行う可能性も十分に考えられます。
今後の展開に期待ができるレンディングであると言えるでしょう。