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フリーナンスとは
フリーナンスとは、大手IT企業のGMOが提供する個人事業主・フリーランス向けの決済サービスです。
これまでの決済サービスとは異なり、ただ決済を提供するだけでなく、保険が無料付帯されたり、ファクタリングができたりと、補償や資金繰りに乏しいフリーランスには魅力的なサービスがたくさんあります。
また、フリーナンス最大の特徴として、これから説明する様々なサービスの多くを無料で利用することができるという点にあります。
個人事業主・フリーランスであれば、とりあえずアカウント登録だけでも行っておいて損はないと言えるでしょう。
フリーナンスの3つの機能
フリーナンスには大きく分けて3つの機能があります。
振込専用口座を無料開設
フリーナンスでアカウント登録を行うと、売上代金を振り込むための専用口座を無料で作成することができます。
口座作成には本人確認書類など、銀行口座を作成する時と同じような資料が必要になりますので、「ただの銀行口座でしょ?」とお思いの人も少なくないかもしれませんが、預金口座を個人事業主が銀行に口座を作成するよりも、フリーナンスの振込専用口座には優れた様々な機能がついています。
口座の内容については後ほど詳しく解説します。
フリーランス特化型補償が0円
フリーナンスで口座を作成すると、フリーランスに特化した様々な補償を無料で受けることができます。
会社と異なり、フリーランスは仕事の上での事故などの補填は自分で背負わなければならないリスクの高い業種ですが、フリーナンスで補償を受けることで、充実した補償が無料付帯されます。
補償の内容についても後ほど詳しく解説していきます。
フリーナンス即日払い
フリーナンスサービスの肝が「フリーナンス即日払い」です。
入金予定が先の請求書を即日で現金化することができるサービスです。
詳しくは後述しますが、このサービスのために、振込専用口座を開設する必要がありますし、このサービスがあるからこそ、GMOは充実した補償をフリーランスに無料付帯することができるのです。
振込専用口座の特徴
それでは、フリーナンスの振込専用口座の特徴について解説していきたいと思います。
フリーナンスの振込専用口座は、個人事業主が銀行口座を作るときのデメリットを補うことができる一方、自社の与信にも寄与させることができるという機能があります。
屋号など好きな名前を選択可能
フリーナンスの振込専用口座は、お店の名前などの屋号など好きな名前で口座を作成することが可能です。
ここがフリーナンス振込専用口座の大きなポイントです。
個人事業主が銀行で口座を作成する場合には、銀行によって対応が異なるものの、今は個人名でしか口座を作成することができない場合がほとんどです。
個人事業主やフリーランスの人が屋号で商売をしているのに、取引先へ伝える振込口座の名義人が個人名だった場合には「本当にこの口座口座で合ってる?」と信頼を失ってしまう可能性もあります。
フリーナンスの振込専用口座であれば、個人事業主が屋号などの任意の名前で作成できるので、「個人事業主は個人名でしか口座を作ることができない」という不都合を解消することができるのです。
週1回振込専用口座の報酬を個人口座へ振替
フリーナンスの振込専用口座に取引先からの入金が行われると、週1回自分のメインバンクの口座お金を振り込んでくれます。
「売上金は決済用の口座に入金にならないと困る」という人でも、振込専用口座から、自分名義の口座を自由に指定することができるので決済に不都合なく利用することができます。
利用料や手数料は無料
振込専用口座には利用料もかかりませんし、週1回の振込の際に振込手数料も発生しません。
完全無料で、好きな名義で振込専用口座を作成することができます。
使えば使うほど与信スコアがアップする
後述しますが、フリーナンスは顧客の売上債権を現金化するサービス「即日払い」サービスを行っています。
この際に手数料や限度額を審査しますが、その審査の基準となるのが、この振込専用口座の利用状況です。
振込専用口座を使えば使うほど、与信スコアがアップして有利な条件で即日は払いサービスを利用することができるようになります。
取引先も安心
振込専用口座を作成するために、フリーナンスでは複数の反社会的勢力データベースに照会するので「フリーナンスで口座を作っているということは反社会的勢力ではない」という強力な証明になります。
さらに、フリーナンスの振込専用口座を持っているフリーランス・個人事業主は、後述するあんしん保証がかけられているので、取引先企業は安心して取引することができます。
フリーランス特化型補償の特徴
フリーナンスに口座を作ったフリーランス・個人事業主にはフリーランス特化型補償という補償を無料で受けることができます。
補償の内容はいくつもありますが、それぞれの補償内容についてご説明していきたいと思います。
業務遂行中の事故:最高5,000万円
行遂行中の事故を起こした場合には最高5,000万円まで事故の補償を受けることができます。
例えば作業中に通行人にケガをさせてしまったような場合でも、フリーナンスに口座さえ作っておけば5,000万円まで補償を受けることができるので安心です。
仕事の結果の事故:最高5,000万円
仕事の結果の事故も5,000万円まで補償を受けることができます。
例えば、依頼によって作成したビラの価格表記が間違っており、クライアントに損失を負わしてしまったというような場合などに補償を受けることができます。
受託物の事故:最高5,000万円
受託物の事故に関する補償も5,000万円まで受けることができます。
例えばクライアントから預かった試作品の模型を過って壊してしまった場合など、受託物に関する補償も充実しています。
情報漏洩:最高500万円
情報漏洩に関する損害は500万円まで補償されます。
例えばパソコンにウィルスが侵入し、クライアントの顧客情報が漏れてしまったというような場合に、クライアントの損失を補償することができます。
著作権侵害:最高500万円
著作権侵害に関する補償も500万円まで受けることができます。
例えば自分の仕事の成果物が著作権侵害だと訴えられた場合でも補償を受けることが可能です。
納品物の瑕疵:最高500万円
納品物に瑕疵があり、クライアントに損害を与えた場合も500万円まで補償されます。
例えば納品したシステムに瑕疵があり、修正までの期間の代替物を使用する為の費用の補償などを受けることができます。
納期遅延:最高500万円
納期遅延によって、クライアントから損害賠償を受けたような場合も500万円まで補償を受けることができます。
このようにフリーナンスでは、フリーランス・個人事業主の仕事に伴う様々なリスクに対して充実した補償を受けることができます。
口座を作成するだけで、これらの補償を無料で受けることができるので、この点は大きな会社に守られているわけではないフリーランス・個人事業主には大きなメリットということができます。
フリーナンス即日払いの特徴
フリーナンス最大の特徴が「フリーナンス即日払い」です。
フリーランスは資金力が弱い人が多く、銀行からもお金を借りることが簡単ではない属性ですので、このような人は「フリーナンス即日払い」を利用することで、資金繰りを安定させることができます。
むしろ、フリーナンスは、最終的にフリーランス・個人事業主を「フリーナンス即日払い」へ誘導するためのサービスと言えるでしょう。
フリーナンス即日払いの特徴について解説していきます。
即日払いのファクタリング
フリーナンス即日払いとは、簡単に言えば、即日現金化可能なファクタリングサービスです。
ファクタリングとは、売掛金などの売上債権を売却して、売上債権の期日前に現金化することです。
期日を待たずに現金化することができるので、資金繰りの悪化(手元に現金がない)によって事業が継続不能になることを防ぐことができます。
フリーナンス即日払いでは、フリーナンスに請求書とともに即日払いを申請し、審査に通過すると、即日で請求書の金額を個人口座へ振り込んでくれるというサービスです。
「普通のファクタリングと同じ」とお思いかもしれませんが、法人よりも信用の低いフリーランスはファクタリングの審査に通過しにくい属性です。
また、数あるファクタリング会社の中でも即日買取に応じてくれる業者はそれほど多くありませんし、ファクタリング会社の中には相当怪しい会社も混じっています。
フリーナンスはフリーランス・個人事業主に特化した即日買取を行っており、何よりGMOという大手IT企業が行っているので、安心感が違います。
手数料は3%〜10%
フリーナンス即日払いには手数料が発生します。
この手数料は3%〜10%となっており、手数料が引かれた分が口座に入金となります。
例えば100万円の売上債権をフリーナンス即日払いに出す時に手数料が5%であれば、手数料5万円分が差し引かれ95万円が入金となります。
一般的なファクタリングの手数料は3社間で3%〜10%程度、2社間で5%〜20%程度となっていることが多いので、もしも5%を切るような手数料が設定されたらフリーナンスの買取手数料は安いということができます。
また、後述しますが、フリーナンスの即日払いは取引先にバレない2社間ファクタリングです。
2社間ファクタリングとしてはフリーナンスの即日払い手数料はかなり低いということができます。
ちなみにクラウドソーシングサイトのクラウドワークスで売上の入金を期日前に行う「クイック出金」ではクイック出金手数料が3.5%となっており、入金までには3日程度かかります。
フリーナンスの即日払いが即日現金化で3%〜の手数料となっているのはクラウドソーシングサイトと比較しても安価ということができるでしょう。
取引先にバレない2社間ファクタリング
ファクタリングには、売上債権が期日になったら売掛先企業がファクタリング会社に売掛金を支払う3社間ファクタリングと、売掛金の支払いは自社に行われ、自社がファクタリング会社に売掛金をそのまま支払う(自社を経由させる)2社間ファクタリングがあります。
2社間ファクタリングであれば、取引先にファクタリングを行なったことがバレないというメリットがありますが、自社が売掛金を持ち逃げしてしまうリスクがあるので、手数料が高くなります。
一方、売掛先企業に通知が必要な3社間ファクタリングはファクタリング会社のリスクが少ないので手数料が安くなっていますが、取引先にファクタリングをしていることがバレてしまうデメリットがあります。
フリーナンスは2社間ファクタリングとなっています。
売掛金の期日になると、売掛先企業はフリーナンスの振込専用口座へ支払いを行い、その振込専用口座からフリーナンスが売掛金の回収を行います。
振込専用口座はフリーナンスが管理することができるので、2社間ファクタリングでも3社間ファクタリングと同じようなリスク管理ができるのです。
これが、フリーナンスの「即日払い」の手数料が低く設定されている秘訣になります。
買取限度額は300万円まで
買取限度額は300万円までとなっています。
これは他のファクタリングサービスと比較してかなり低い金額と言えますが、そもそもフリーランス向けのサービスですので、それほど高額になることも想定していません。
個人で仕事をしているフリーランスの方であれば、300万円あれば十分と言えるのではないでしょうか?
振込専用口座を利用すればするほど手数料が下がり限度額が上がる
買取手数料や限度額は審査によって決定します。
そして審査の基準は振込専用口座の利用状況です。
取引先から頻繁に入金あるような人は手数料が下がり、限度額も高くなります。
取引先からの入金口座の動きをフリーナンスが管理し、それをスコアリングして日々審査を行っていますので、トランザクションレンディングの一種ということができるでしょう。
まとめ
フリーナンスは、今後さらに急増すると言われているフリーランスに口座と補償を無償で提供しています。
これによって、多くのフリーランスの売上金入金用の振込専用口座を獲得することができ、そのデータを活用して、ファクタリングの与信スコアに反映させています。
本来の目的はファクタリングサービスによる手数料収入でしょうが、フリーランスの即日払い手数料は他のファクタリングサービスと比較して安価ですし、資金繰りという面で見ればフリーランスの人にとってもメリットがあります。
補償だけでも魅力的ですので、フリーランスの方は口座を作成して損はないと思います。